新しいタイプの産業別労働組合

食品一般ユニオンが誕生して10年を迎えました


 

10年をふり返って

 2010年

○2010年3月6日、結成総会。 組合員21名。(準備会-10ヶ月 14回を経て)

○明乳、明菓工場前宣伝―製菓全6工場一斉宣伝。労働相談窓口設置。宣伝。

○食健連、農民連、生協、全労連・・・結成挨拶。

○5月9日明治戸田工場死亡災害発生(山中保奈美さん)。遺族接触寸前に破談。

○「事務局たより」1号、6月22日発行。

○9月29日、明治に労組こうとうと共同団交を申し入れる。会社「当事者として認識できない」と拒否。

 

2011年

○2月9日、「労働組合結成通知」竃セ治に届ける。

○電気・食品ユニオン共同宣伝実施。田町駅等で数回。

○3月11日、東日本大災害と原発事故発生。

○5月12日、明治に団体交渉申し入れる。6月13日、第1回団体交渉、その後紆余曲折視ながらも16回を数える。

 

2012年

○1月、明治に「放射能汚染に関する件」緊急申入れする。

○2月6日、東洋精糖鰍ニ団体交渉、「唐笠さんの時間給減額問題」。交渉2回で妥結。

○3月16日、山口組合員、損害賠償請求で東京地裁提訴。4月25日、1回口頭弁論。

○5月9日、明治が団交拒否。9月18日、都労委に斡旋申請する。12月26日、「在職中から継続する応諾義務について」団交再開。

 

2013年

○7月9日、明乳全国事件、都労委が不当命令。

○10月1日、ネッスル労組、ネスレと争議を和解。11月29日、終結報告集会。

○10月24日、渡辺博組合員逝去。(75歳)。14年3月15日「偲ぶ会」開催。

 

2014年

○2月5日、竃セ治が団交打ち切り通告(第16団交)。

○4月1日、山口組合員が高裁上告。10月23日、控訴棄却の不当判決。

○6月3日、竃セ治との団交、一旦、留め置くと通告。

 

2015年

○12月23日、田畑文雄組合員逝去。(  歳)。16年6月3日、「偲ぶ会」開催。

 

2016年

○1月28日、当ユニオン、中労委に「明乳事件解決求める要請書」提出。

○2月20日、第1回明治本社前座り込み開始(江東)。現在50回まで続く。

○「助けてやって下さい」、中労委上京費用カンパ訴え―小河原、橋本、篠崎呼びかけ

○10月、明乳社長宛「ちょっと一言」作戦開始。当ユニオン共同主催者となる。

 

2017年

○1月23日、及川組合員が労災事件再申請。8月4日、不支給決定。

○2月12日、斉藤忠義組合員逝去。

○2月16日、当ユニオンがILO結社の自由委員会に、明乳事件解決で申し立て。

○2月17日、明乳事件、中労委不当命令交付。主文「棄却」だが異例の「付言」で紛争解決を呼びかける。

○3月1日、付言交付の件で、明治に団交申入れ。以降8回にわたり申し入れる。

○3月、組合員有志で、ベトナムへ平和のたび実施(6名)

○4月6日、明乳事件、中労委命令取り消し求め東京地裁提訴。

○9月21日、厚労省要請をおこなう。その後現在まで数回に及んで続く。

 

2018年

○5月10日、IOCトーマス・バッハ氏に4者連名で、オリ・パラに関する要請書送付。

○11月、当ユニオン沖縄ツアー(8名)。辺野古座り込み参加。

○11月29日、明乳事件、東京地裁不当判決。

 

2019年

○9月1日、東埼玉病院に団交申し入れる。団交2回。12月24日労働審判で妥結。

○11月13日、及川事件裁決書「棄却」。18年10月31日、労災審査請求「棄却」。

 

2020年

○1月22日、明治に団交申入れ、2回往復、会社いずれも拒否回答。

○1月30日、明乳事件、東京高裁不当判決。2月12日、最高裁上告。

○2月27日、「事務局たより」発行37号となる。

○3月28日、第11回定期大会。10周年となる。


食品関連に働く労働者なら、誰でも、一人でも、二重加盟でも入ることができる産業別労働組合が結成されて10年が経過しました。
 この間、労働契約を一方的に変更して重要な労働条件である賃金を下げる通告してきた会社に対して交渉を申し入れ本人が同意する内容で労使協定を結ぶ・労災を理由に雇い止めされた外国人労働者の裁判闘争を支援して本人が納得できる和解をするなど少なくない働く仲間の困りごとに応援してきました。

 去る2021年3月には都内で第12回目となる定期大会を開催し取組みの経験を交流し更なる運動の広がりを作ることを決めました。
「食品関連一般労働組合(略称:食品一般ユニオン)」は組合があってもなかなか相談に乗ってくれない・長時間労働で使い捨てにされそうだなど、どんな困りごとでも相談できる経験豊かな役員を中心に組織されています。時と場合によってはその道の専門家とも太いパイプを持っています。

現在、食品産業に働く労働者のおかれている実態は、労働者派遣法の緩和策などにより非正規労働者が、年々多くなっています。しかし、こうした非正規労働者の諸問題、要求を解決する場は多くはありません。

当食品一般ユニオン」は、非正規労働者をはじめ全ての食品労働者の大きな拠りどころとなることをめざし期待に応えるよう頑張る決意です。

また、食品産業の中には、現在、長期に及ぶ労働争議が争われています。さらには、どの企業でもいつ争議が起きても不思議ではない不安定な労働・雇用環境にあります。

労使紛争の納得のいく解決こそは労働者の地位向上ばかりか、企業の発展にもつながるものです。労働組合としての団交権を行使し、未解決のままにある争議の早期解決にも尽力していくと同時に、食品労働者としての使命でもある「食の安全・安心」にも力を注いでいく所存であります。

 

新しいタイプのユニオン。
 多くのみなさんのご加入ご参加で力を合わせて雇用、くらし、人権を守っていこうではありませんか。

 

食品関連一般労働組合 執行委員長 松下 秀孝